尿酸値が高いと言われたら

血液検査で尿酸値が7.0mg/dL以上のことを高尿酸血症といいます。
男性の約2割が該当します。遺伝と生活習慣が主な原因と言われています。
尿酸はプリン代謝の最終代謝産物で、体内で最も高濃度で存在する抗酸化物質である一方、高すぎる尿酸値は痛風や尿路結石、腎障害の原因になります。
健康診断などで尿酸値が高い方は、次の値を目安に内服治療を開始します。
・痛風発作既往のある方…尿酸値6.0mg/dL以上は尿酸降下薬を開始し、6.0mg/dL未満を目標にします。
・合併病態のある方…高血圧、脂質異常症、糖尿病、脳心血管障害、腎障害、尿路結石などを合併する場合、尿酸値8.0mg/dL以上は尿酸降下薬を開始し、6.0mg/dL未満を目標にします。
・尿酸高値のみの方…尿酸値9.0mg/dL以上は尿酸降下薬を考慮します。
尿酸降下薬はフェブリク、ユリスを主に処方します。尿路結石の予防が必要な時はウラリットを追加します。
また、高血圧治療薬のロサルタン、高LDL血症治療薬のリピトール、高TG血症治療薬のリピディル、糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬には尿酸降下作用があり、合わせた治療を検討することがあります。
食事はプリン体摂取量に注意しましょう(ビール、魚卵、干物、レバー、エビ、アンコウなどの摂取は控えめに)。