新型コロナワクチン「コスタイベ」 Q&A

こんにちは。高血圧といびきの内科 神保町駅前 院長の山須田です。

新型コロナワクチン「コスタイベ」に関するQ&Aを掲載します。ご参考にして頂ければ幸いです。

Q. コスタイベとはどのようなワクチンですか?

A. 新型コロナウイルスワクチンは2025年7月現在、5種類あります(コミナティ、スパイクバックス、ヌバキソビッド、ダイチロナ、コスタイベ)。このうち、コスタイベはレプリコンワクチンという次世代mRNAワクチンです。mRNAを複製する「RNAレプリカーゼ」が含まれており、体内でmRNAが複製されるため、少ない成分量でも高い中和抗体価を維持できるのが特徴です。2023年11月に日本で初めて製造販売が承認され、2025年2月にはEU加盟国など欧州30カ国でも承認されました。現在使用されている抗原株は「オミクロン株JN.1系統」です。

Q. コロナ発症予防効果、重症化予防効果は?

A. 海外で実施された第Ⅲ相試験(約16,000人対象)では、コスタイベによる重症化予防効果は95.3%、発症予防効果は56.6%と報告されています。

Q. 従来のmRNAワクチンと比較して、効果や副反応に違いはありますか?

A.国内第Ⅲ相試験では、コスタイベはコミナティ(ファイザー製mRNAワクチン)と比べて中和抗体価が高く、長期維持されたと報告されています(対コミナティ比…投与後30日で1.31倍、投与後90日で2.13倍、投与後180日で2.26倍)。

主な副反応に関しては、以下の通りです。

 コスタイベコミナティ
発熱20.0%18.6%
関節痛26.7%27.7%
悪寒30.0%25.2%
接種部位の疼痛83.8%87.7%
下痢6.7%4.2%
めまい6.0%3.2%
頭痛39.3%30.6%
倦怠感44.8%43.1%
悪心5.0%3.9%
筋肉痛29.3%24.5%

Q. 重篤な副反応はありますか?

A. 国内臨床試験ではアナフィラキシーの報告はありませんが、海外の試験ではアナフィラキシーが1例、その他の重篤な過敏症が3例報告されています。

Q. 接種できない人はいますか?

A. 以下の方は接種できません:

  • 明らかな発熱(37.5℃以上)がある方
  • 重篤な急性疾患のある方
  • 本ワクチンに対し重度のアレルギー歴がある方
  • 医師が予防接種不適当と判断した方

Q. 妊婦・授乳婦・小児はコスタイベ接種できますか?

A.

  • 妊婦:主治医の確認が必要です。
  • 授乳婦:母乳中への移行が不明なため、可能であれば授乳を一時中止してください。
  • 小児(18歳未満):臨床試験未実施のため、接種はできません。

Q.接種回数や接種間隔は?

A.

  • 追加接種:前回の新型コロナワクチン接種から少なくとも3か月空けて、1回接種します。
  • 初回接種:約4週間の間隔をあけて2回接種します。

また、以下の方は「定期接種」の対象となります:

  • 65歳以上の方
  • 60〜64歳で一定の基礎疾患がある方(心臓・腎臓・呼吸器障害で日常生活に著しい制限のある方、またはHIV等で重度の免疫障害がある方)

それ以外の方は任意接種となります。

Q. 他のワクチンとの接種間隔は?

A. 一律の制限はありません。必要と認められれば、他のワクチンと同時接種も可能です。ただし、急ぎでない場合は別の日に接種することが望ましいとされています。

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