漢方とダイエット①防風通聖散

漢方にもダイエットに応用できる薬がいくつかあります。その一つ「防風通聖散」をご紹介します。

ドラッグストアに並ぶ漢方ダイエット薬は、この処方を元に作られているものが多いです。

構成生薬は当帰、芍薬、川芎、山梔子、連翹、薄荷、生姜、荊芥、防風、麻黄、大黄、芒硝、白朮、桔梗、黄芩、甘草、石膏、滑石の18種と多めです。

出典は12世紀に劉完素が著した『宣明論』です。当時は中風(熱病)治療に使用され、その後丹毒や麻疹などの皮膚疾患や泌尿器疾患へ応用されました。近代では一貫堂医学の「臓毒証体質」(=現代におけるメタボリックシンドロームに類似)に対する基本処方として位置づけられています。

主な作用は「辛温解表」「清熱解毒」「瀉下」「利水」、つまり熱を冷ましつつ瀉する漢方です。

現代的に方意を表現するなら、”デトックス”です。

「防風通聖散」はどのような人に向いている?

このような肥満に適しています。

・体力があって、食べるのが好きでメタボ気味、お腹周りに脂肪がついてしまう

・高血圧の随伴症状(動悸・肩こり・のぼせ)や便秘がある

現代研究における「防風通聖散」

EBMでも防風通聖散の効果を認めております。マウス実験での褐色脂肪細胞活性化作用が認められた他、臨床研究での肥満者への体重減少・内臓脂肪減少・インスリン抵抗性改善効果などを認めております。

研究結果からは、”ダイエット薬”よりむしろ”代謝改善薬”の方がしっくりくるかもしれません。

副作用

構成生薬の一部に副作用があるので、注意が必要です。

麻黄⋯交感神経亢進

甘草⋯低カリウム血症・偽アルドステロン症

黄芩⋯肝機能障害・間質性肺炎

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高血圧といびきの内科神保町駅前では、漢方薬の処方も承っております。

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